スポンサードリンク

外科的歯列矯正について

歯列矯正は一般的にはメスを入れずに歯並びの矯正を行います。しかし、歯並びの矯正には、歯が機能的問題を抱えている場合や容姿に影響が生じており、歯列矯正手術の必要があって行われる外科的処置があります。

大人の歯並び矯正で多い外科的歯列矯正のひとつに「骨格性下顎前突」の治療があります。この外科手術の歯列矯正は、子供に施される事はありません。骨格性下顎前突の症状自体が子供のうちに確認する事は、非常に難しいからです。経験のある矯正歯科医でも推測をするくらいしかできないようで、骨格性下顎前突の症状が100%出るという事は誰にも判断できないからです。確かに骨格性下顎前突は遺伝的要因が強いので、親が子供にも現れることを心配して早期の歯列矯正を希望するということはあります。しかし、歯列矯正の早期の対処は困難なので、こればかりはどうしようもなく、必然的に大人である事が条件となります。下顎に対しての骨を切る手術も、下顎の成長が終わらないうちは行わないそうで、歯列矯正の外科的手術は早期のケースでも中学生以降となります。

これらの症状が発生するのは、単純に歯並びが正常ではないというよりも、顎骨の上下のいずれか、または両方が、その形成過程において変形や成長異常を起こしたとするのが正しそうです。そのため、歯並び矯正、特に上に挙げた様なケースなどの外科的な対処については、顎骨が成長しきった時に行うのが最適といえます。骨を外科的手術によって矯正するのですから、歯並びの外科的矯正から得られる結果は劇的な変化があると言えます。「まるで別人になったよう」という手術結果もたくさんあって、満足度はかなり高いものになるそうです。手術には健康保険が利用できるそうです。また顎が左右どちらかに曲がる「顎変形症」にも健康保険が適用されるようです。

一般の歯列矯正は、もっと症状が軽いものを扱います。しかし、得られる結果は外科的矯正と同じく、矯正を受ける人の人生も左右するかもしれない程の、大切な治療かも知れません。

「顎関節症」と歯列矯正について

顎関節症は、歯学的には様々な専門分野が関わる症状だそうです。顎関節症の症状は多様なものがあり、患者の顎関節症の原因を突き止めることはとても難しいそうです。歯科系の大学病院では、顎関節専門の診療科を置いている事もあるそうです。顎関節症については様々な分野でそれぞれに効果的と思われる治療法を持っており実施しているそうですが、ほとんどの場合、口腔外科などの医師に任されているそうです。

歯列矯正が効果的な対処法となる顎関節症のケースは、顎関節からの異音、痛み、口を開閉する時の口の運動の制限などが見られるそうで、顎関節症から起きる頭痛やめまいといった症状は深刻である、とのことです。

顎の不具合のメカニズムに付いては、多様な分野から様々な言及があるようです。顎関節症については、下顎頭と関節円板、関節窩の3つと、上下の歯列の噛み合わせ、これらに直接的、間接的に影響を与える筋組織等の不具合によるもの、とおおよその定義づけがされています。

顎関節症の治療に対する大事な問題点は、この顎関節の不具合が起こった原因、理由を解明する事だそうです。顎関節の異常を感じて歯科を訪れる患者には、矯正装置などの処置で対処すると考える医師が多いそうですが、原因が他の場合もあるので、内科的な処置を優先して考える方が患者のためになるケースも多々あるとの事です。

顎関節症の原因の一つとして、やはり咬み合わせの悪さ、不正咬合などもあげられます。顎関節症と言う事から原因を顎関節のみに注意がいきがちになりますが、咬み合わせが原因である事もあるので、その様な場合には、歯列矯正が必要になってきます。

歯列矯正のための「抜歯」はすべきか否か?

歯列矯正には様々なケースがあって、「抜歯」に付いても、抜歯を行う場合と行わない場合があります。矯正治療で抜歯をする場合、なぜ健康な歯を抜く必要があるのでしょうか。

顎の骨が成長し終えた成人の症例の中によく見られるそうですが、上顎前突や下顎前突、上下顎前突などのケースで、歯を綺麗に並べるスペースを確保し難い、顎を広げたり奥歯を後方に動かすのが困難な場合があります。この場合、前歯から数えて4番目の歯を、上下左右合わせて4本の歯を抜くそうです。咀嚼に影響の少ない事や、位置的に前歯を動かしやすい場所であり、日本人にとって多いと言われる、「八重歯」になりやすい犬歯の側にある歯でもある、という事から抜かれるそうです。このように他の目的の為に、問題を抱えていない歯、健康な歯を抜く事を「便宜抜去」と言います。

歯列矯正の治療が、歯を抜かずに解決できる場合もあれば、抜かなければ歯列矯正の治療が困難になるケースもあって、抜くか抜かないかは、顎関節症の症状・状況によって変わってくるようです。健康な歯を抜きたいと思う人は少ないでしょうし、それは歯列矯正の治療する側の医師も同じだと思います。歯列矯正では、抜歯派と非抜歯派がありましたが、長い間抜歯を行う方法が主流でした。しかしここ10年で歯科矯正の技術が進み、歯列矯正の治療が抜歯をせずに治療できるケースも多くなってきました。

ただし、歯を抜く必要のあるケースで無理に歯を抜かないで歯列矯正の治療法を施しておくと、根本的な問題が解決していないので、見た目には歯並びが整ったようでも、すぐにまた動いてしまう事も多いそうです。

「抜歯を絶対しません」という歯科医が良いと言う訳ではありません。その時その時のケースによって、適切な判断をしながら歯列矯正の治療をしてくれる歯科医が良い歯科医かもしれないと言う事も頭に入れておくことは大事です。納得するまで、歯科医よく相談すると良いです。

「噛み合わせ」と歯列矯正について

歯列矯正は、歯の見た目を良くする以外にも噛み合わせを良くするという目的もあります。歯の噛み合わせが悪いと体にも様々な影響が出てきます。

簡単な歯並び・噛み合わせのチェックをしてみましょう。

1.正面から顔を見て顎が左右にずれていないか、口を閉じた時に下顎にしわがよっていないかをチェックします。

2.横から顔を見た時、鼻先と下顎を結ぶ線をEラインと言いますが、成人の場合上唇の先がEライン上もしくは少し内側にくるのが良いとされています。

3.歯を噛み合わせて「イー」をした時、上下それぞれ2本の前歯の間をむすぶ線がまっすぐになっているかを見ます。上の前歯が下の前歯に被さっている深さは2ミリ程度が良いそうです。

以上3つのうち一つでも気になる項目があれば不正咬合の疑いがあります。不正咬合と言っても症状は様々です。上顎前突という上の前歯が前に突き出していたり、下顎が上顎に比べて引っ込んでいる場合に起こる症状。下の前歯や顎が前に突き出ている下顎前突などがあります。そして開咬は噛み合わせの悪い状態であり、交叉咬合は、奥歯が横にずれたり、下の歯列が上よりも幅が大きかったりする場合に起こる症状です。禍蓋咬合は、噛み合わせの悪い状態で、空隙歯列はすきっ歯と言われる状態です。上下顎前突は上下とも前歯が突き出している歯並びです。叢生と言われる、顎が小さいために起こる不正咬合の症状もあります。

かっての日本は、八重歯はチャームポイントでした。欧米での八重歯は悪魔・ドラキュラなどを連想し、中国では「虎の牙」です。いずれにしてもあまり良いイメージはありません。これからの日本人の美意識も変わるのでしょうから、今後歯列矯正をする人が増える事でしょう。

歯列矯正時に気をつけたい食べ物

歯列矯正の治療で最初に起きる問題は、矯正装置の装着のために感じる違和感と共に、痛みが伴う事が多い事です。歯列矯正時に毎日の食べ物の工夫はとても大事になります。

●食べてはいけない食べ物

・餅=歯についてがちがちに固まって取れなくなる可能性があります。

・ガム=装置の奥の方に入りこんで自力で取れなくなります。

・キャラメル=装置の間や歯と歯の間へ粘り付き、弾力があるので装置が取れてしまいます。

・せんべい=歯にくっ付き、弾力がでてくるので装置が取れそうになりま す。

噛むと弾力が出て歯にへばり付く様なタイプの食べ物は歯列矯正の治療が終わるまで我慢する方が良いです。

飴は噛まなければ大丈夫です。また、煎餅はゆっくり食べるように注意すればこれもまた大丈夫だそうです。

●矯正装置に絡み付く食べ物

・ねぎ=ワイヤーや装置に絡みつきます。

・ほうれん草=繊維が長いので絡まります。

・パン類=ネッチリと固まって歯にくっつきます。

・チョコレートやお饅頭=ねっとりとして歯列矯正装置にくっ付きます。

・金平ごぼう=繊維が多いので装置に絡まりやすいです。指で取ろうとすると歯列矯正装置が外れてしまう事も多いです。歯が痛いときは、軟らかい食べ物が良いですが、豆腐、卵豆腐、ゴマ豆腐、温野菜、スープ、うどん、そば、ヨーグルト、おかゆ、豆乳、ゼリーなどを歯列矯正の期間は無理をしないで摂る工夫をします。

歯列矯正は治療の期間も長く掛ります。日常生活が歯列矯正の治療にも即影響しますので、毎日摂る食事の工夫は歯列矯正がスムーズにいくためにもとても大事な事です。

スポンサードリンク

Copyright © 2008 審美歯科以外の「外科的手術」の歯列矯正法 All rights reserved.
inserted by FC2 system